こんにちは、SabaLeoNのszkです。
前回の記事が非常に好評でしたので、割と急いで書きました。
去年の6月時点での25m検証にプラスして100mでの検証も行っています。
また、Ethernetの簡単な仕様とHDMIとの関係性についても記載しています。
HDMIとEthernetケーブルの関係
Ethernetケーブルは広く「LANケーブル」と呼ばれ、安価かつ比較的長距離で様々なタイプが出ている比較的取り回しのしやすいケーブルです。
HDMIの距離減衰とその対策については前回の記事を見てもらうとして、HDMIからLANケーブルへの変換は公式的にも認識している方法の一つとなります。
映像業界で信頼性が長けていることから使われるSDI規格よりも、個人ユースであれば取り回しとコスト面で優れるでしょう。
HDMI規格とEther規格の互換性(むずかしい話)
ほんわかエンジニアリングなんで、間違ってたら指摘願います。
規格自体に互換性はありません。
HDMIケーブル自体ははIP通信を通す規格を持っていますが、逆は特にありません。
さらに、HDMIケーブルで使われている「HDMI Aコネクタ」は19ピン、Ethernetケーブル(LANケーブル)で使われているRJ45コネクタは8ピンです。
HDMIケーブルで使われているデータ送受信部分だけでも9ピンなので、そもそもがそのまま変換しようとすると数が合いません。
なので、現状メーカーでは以下の方法で変換を行っているようです。
・パターン1:LANケーブルを2本使う方式
言ってしまえば「LANケーブルのピン数増やして対応したろw」という方法。
LANケーブルを2本にすれば16ピンとなり、HDMIケーブルで使っていないピンやホットプラグなどの不要なピンを2本減らせばデジタル信号をそのままにLANケーブルへ乗っけることができます。
・パターン2:HDMI信号をTCP/IPへ変換する。
ようするに「HDMI信号をLANケーブルに都合のいいように変換すればいいじゃん」という方法。
この場合、LANケーブルは1本で済みますしデータ部分をそのままHDMIに乗せ戻せれば欠損する信号もないはずです。
今回の検証で使用した機材はこちらになります。
今回の検証環境
上に紹介したMiraBox HDMI延長エクステンダーを用いてVJ用PCとプレビューモニタを直接つなぎます。
LANケーブルの最大延長距離は100mですので、実際に100mが使えるかを今回は検証します。
※検証配線図は後程追記します
今回使ったLANケーブルはこちらです。
実際に検証してみた(2016年時の25mでの検証)
もっと長くしたいから(長くなるかもしれないから)リアニの備えで買った。
使ってる人がほとんどいないhdmi→lanエキスパンダ
これでhdmi5m+Ethernet20mで合計25m pic.twitter.com/Ep9cX2A1Uf— 2018年になったszk (@szkP0151) 2017年6月29日
結果。余裕で映った。
ラグはあるけど、画面の品質は正直15mのhdmiよりいい pic.twitter.com/igGYf4xfsK— 2018年になったszk (@szkP0151) 2017年6月29日
20mのEthernetでのラグの様子。大体0.3秒程度か
1mでもラグはあったので、おそらくEthernetをのばしてもこれ以上は大きなラグにならないはず
200mまではこれで対応できることになる。万が一のために持って行こう pic.twitter.com/FWlkuM4vQb
— 2018年になったszk (@szkP0151) 2017年6月29日
製品仕様的には150mまで延長可能とあります。
当たり前ですが余裕で移りました。
遅延は大体0.3秒程度でした。同じ距離を同軸ケーブルで延長したときに比べれば多少はマシな程度でしょう。
2017年1月時点の検証(50m/100m)
ケーブル届いたのでethernetによるhdmiの長距離伝送の検証はじめます。 pic.twitter.com/neDo0FI3Mt
— 2018年になったszk (@szkP0151) 2018年1月13日
というわけで50mhttps://t.co/AVLdVzvx3J pic.twitter.com/vw4BbsY2aM
— 2018年になったszk (@szkP0151) 2018年1月13日
50mでも余裕で移りました。思った通りですが、25mと50mではラグにほとんど差はないと思われます。
この距離でこの遅延でしたら、かなり実用レベルなのではないかと思います。
といってもこの距離が必要な会場はプロユースで、そのんな場所ではSDIを使うのだと思いますが。。。
次は100mですが、100mのケーブルは非常に高かった+コネクタ別売だったのでRJ45延長コネクタを使って50mを二つ延長し100mとしました。
100mのケーブルは高かったのでRJ45延長コネクタを使って50×50で100mにします。https://t.co/AVLdVzvx3J pic.twitter.com/mwTNlv0kt3
— 2018年になったszk (@szkP0151) 2018年1月13日
んでこれが100mhttps://t.co/AVLdVzvx3J pic.twitter.com/PcgSUCcWGC
— 2018年になったszk (@szkP0151) 2018年1月13日
100mも問題なく映りました。
遅延は多少伸びました。0.5秒くらいでようか、画は安定してます。
なんだよ、普通に実用レベルじゃん!
結果と今後の見解
先にも上げたように、LANケーブルはコストも低く、取り回しもしやすい。
個人ユースレベルであれば非常に扱いやすくコスパに優れたインターフェースなのではと思います。
また、今回使用したMiraBox HDMI延長エクステンダーの製品紹介にもありますが、TCP/IPに変換しているということはネットワークスイッチングハブやルーターを用いて無線化やさらに長距離の伝送も可能ということになります。
単純な長距離伝送のデファクトスタンダードはSDIやアクティブケーブルに分が上がりそうですが、こういった手法を用いた可能性はLANケーブルにもまだまだありそう。
遊びの幅が広がりそうですね。
予算に余裕があって、将来性があればですが受信機を増やしてスプリットや無線化も試してみようと思います。
HDMIどこまで伸ばせるか選手権の規格的には次回はアクティブケーブルあたりを試したいですが、予算ががががが。。。
次回は未定となりますがその際はお付き合いいただければと思います。
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